福生土産に真打ち登場、本物に触れる焼き菓子専門店
ラトリエサクラ
ラトリエサクラ
「ギフトのクォリティ」に自信があります
- 住所
- 〒197-0021 福生市東町14-3
- TEL
- 042-552-1112
重厚なアンティーク家具にシャンデリア、
高級感あふれる店内に並ぶのは、
個性豊かな、さまざまな焼き菓子たち。
新・福生みやげ「ふくうむ」も秀逸。
さあ、多くの人に福生自慢を届けよう。
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とっておきのギフトにおすすめのケーク「フリュイ ヴァンルージュ」。2~3週間ほど日持ちする
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カラフルな焼き菓子。赤ちゃんから大人まで、安心して食べられるように保存料は極力使用していない
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焼き菓子専用の密閉度の高い窯で、職人が一つ一つ丁寧に焼き上げる
店長からの一言
シェフ パティシエの冨川喜人さんさん
いいものをお届けする「手土産」と、地のものを贈る「お土産」とどちらにも使える、気の利いたギフトに対応できる焼き菓子専門店です。美味しいお菓子には力があると思います。プチギフトから法人さまの贈答需要にもお応えできますので、お気軽にいらしていただければと思います。
基本情報
店名 | ラトリエサクラ |
---|---|
住所 | 〒197-0021 福生市東町14-3 |
電話 | 042-552-1112 |
営業時間 |
11:00~19:00 |
定休日 | 水曜日 |
駐車場 | 5台 |
カード使用 | 可 |
URL | https://lateliersakula.com/ |
ストーリー
酸味や苦味も、独創性の高いメレンゲがズラリ
扉の向こうには、キラキラした宝石箱のような空間が待っていた。本物のアンティークを使った陳列台には、色とりどりのさまざまな焼き菓子が並ぶ。焼き菓子はケーキ屋やパン屋の隅にある「脇役」的イメージだったが、ここではれっきとした主役、ここは世に滅多にない焼き菓子専門店なのだ。
オープンは2017年3月、美味しく焼けるオーブンを九州から、ベストなミキサーをドイツから取り寄せ、いい材料を吟味した焼き菓子の数々に都内や埼玉など遠方のファンも多い。
イチオシはメレンゲだと聞き、驚いてしまう。卵白で作る、ほろほろ溶ける砂糖菓子だが、あくまで脇役という印象だ。冨川さんが首を振る。
「メレンゲは甘いだけのイメージかもしれませんが、うちでは酸味や苦味を生かした、フレーバーや食感にさまざまなバリエーションがあって、人気商品となっています。メレンゲの概念が、180度変わったと言われることもあります」
通年商品としてバニラ、ブルーベリー、狭山茶、ココナツ、いちご、サクラ、カラメルカフェの7種、他に季節限定が4種と11種ものメレンゲが店に並ぶ。色も形もさまざま、とても華やかなコーナーとなっている。
「カラメルカフェ」はいい意味で、先入観を崩してくれる驚きのメレンゲだ。甘くないのだ! ビターなコーヒーの香ばしい風味が口中に広がり、ブランデーと合わせてもいけると思う。冨川さんはこう話す。
「うちのメレンゲは洋酒と合うとも言われるのですが、ここで、お酒のメレンゲを作りました。オレンジのリキュールと、ラム酒の2タイプ。苦味を効かせたチョコをコーティングしてあります」
「ショコララム」をいただく。サクサクの口溶けに、ほのかにラムが香る。ビターチョコが実にいいアクセントになっている。確かに、メレンゲの概念が楽しく、心地よく崩されて行く。これは大人のメレンゲだ。
焼き菓子に、これほどのバリエーションと個性があるとは! 2週間は日持ちする、ホールタイプのパウンドケーキ「クグロフ」。「レモンのケーク」はしっとりとした生地に程よい甘味、レモンの爽やかな酸味が効き、後味も抜群。発酵バターを使った「ケークブールサブレ(塩バター)」は、リッチなバターの風味と塩味が混じり合ったしっとりとした生地が特徴、香りとコクが存分に味わえる。
油で揚げていない「焼きドーナツ」も、人気商品だ。バターの風味としっとりした生地で軽く、いくつでも食べられる。
「保存料などケミカルなものは極力使っていませんので、赤ちゃんから安心して食べられます。狭山茶や日出町のトマトなど、なるべく地元の材料を使うようにしています。トマトをジャムにして生地に練り込んだパウンドケーキは、トマト嫌いの人でも食べられると聞いています」
70種から90種はあるという、焼き菓子のラインナップ。自分のため、あるいは大切な人を思い浮かべ、あれこれ楽しく迷うシアワセがここにある。
みんなに自慢できる、福生土産を作りたい
地酒はあるが、これが福生土産だというお菓子がない。ならば、「焼き菓子で作ってしまおう」と2016年夏、福生土産プロジェクトが始動した。メンバーはパティシエ冨川さんとオーナーの女性、デザイナー、そして福生が誇る画家・栗原一郎氏だ。先に決まったのは、「ふくうむ」という名前だ。「福を生む町=福生」そのものを、土産に冠したのだ。
コンセプトをどうするのか。福生といえば、「基地」=アメリカがスライドする。しかしプロジェクトチームが目指した切り口は、基地に頼り切る福生ではなく、アメリカ文化によって生まれた、福生ならではのカルチャーだった。米軍ハウス=福生ハウスに集った若者たちにより生み出されたアートや音楽、「赤線」と共存できる寛容さ、それはどこか、「バタ臭い」。バタ臭さこそ、福生だ。
「バタ臭いって、よそではあまりいい意味で語られませんが、福生の人は肯定的に捉えていると思うんです。アメリカ文化を受け入れながらも完全に染まらずに、共存できているのが福生です。そういう福生の側から見た基地をお菓子にできないかと。そこで出てきたのが、チェリーの砂糖漬けでした」
チェリーの砂糖漬けも、福生では他の地域より早く入ってきた。原色のビビッドな色、そのカラフルさはどこか、アメリカ文化を象徴する。「ふくうむ」は、チェリーの入った、バターカステラとなった。甘い砂糖漬けのチェリーの砂糖を一度抜き、味付けをし直して仕込むという手間も必須とした。
パッケージは敢えて昭和を彷彿とさせるダンボール、栗原画伯の福生ハウスを描いた作品を前面に、手にした人に「福のおすそ分け」の意味を込め、福生駅の切符ストラップをつけた。完成したのは2017年12月。小分けにされたパッケージに入り、8個で1500円という手軽さもあり、いろいろなところから引きがあり、今では店で最も売れる商品となっている。
それはどこか懐かしい、郷愁を誘うような味わいだ。バターの香りを感じるしっとりとした生地にチェリーの風味が混じり合い、しっかりとした甘みをもつ、昭和感が漂うチェリーケーキ。これが、新・福生土産だ。
「一番輝いていた時代の福生を、お菓子で表現したかったんです。福生に憧れたさまざまなアーティストたちがハウスに住み、自分のアートや音楽を作り上げていた時代を」
堂々と「福生自慢」ができる、福生らしい土産ができた。「ふくうむ」を手に、福生が生んだ文化の香りを多くの人に届けたい。
街のケーキ屋ではなく、ギフト屋さんとして
気の利いた、誰にでも喜ばれるギフトを
ラトリエサクラはもともと10年前、高級フレンチ店としてオープンした。都内から腕利きのシェフを呼び寄せ、いい材料を使った本物のフレンチを福生で提供するという店だ。それゆえ高額にならざるを得なく、なかなか手軽に利用できるわけではない。より、地域の人に親しんでもらうにはどうすればいいか。考えた末に行き着いたのが、お菓子だった。隣の自社ビルの一角に、「お菓子の工場」を作ろう。シェフが片手間に作るお菓子ではなく、大量生産できる形を目指したのだ。
お菓子の世界大会で日本のファイナリストになった、都内で人気のパティシエに監修をお願いし、弟子のパティシエが店で働くこととなった。お菓子一般ではなく「焼き菓子」に注目し、あえて専門店としたのは、街のケーキ屋さんと一線を画したかったからだ。狙ったのは、ギフトだった。冨川さんは言う。
「手土産とお土産の違いって、私はあると思うんです。手土産は、できるだけいいものをチョイスしたい。お土産は、その地域の地のものを届けたい。『ふくうむ』ができて、この2つを叶えられる店になりました。さまざまなギフト事情に応えられる店でありたいと思ったのです」
オーナーの意向もあり、材料や人材、機械などすべてにおいていいものを惜しみなく使い、本物の味を提供するのが店の真髄だ。だから、わざわざ立川や都内まで行かなくても、地元でどんな相手に贈っても恥ずることがない、手土産とお土産を買うことが可能になったのだ。
遊び心のある美味なる紅茶も、ギフトに添えて
「焼き菓子と紅茶の店」と銘打つだけあり、近隣ではなかなか手に入らない貴重な紅茶も自慢の品だ。それが、「MLESNA(ムレスナ)紅茶」のシリーズだ。正方形の色とりどりの華やかなパッケージには、その紅茶のフレーバーにより、さまざまなメッセージが書かれている。例えば、「幸せでいてほしいのですの紅茶」は完熟リンゴ、「たくさんの幸せが降りますようにのおいしい紅茶」は薔薇と桃、「心をこめてありがとうの紅茶」は女神の祈り、「HAPPY BIRTHDAYの紅茶」は亜麻色のミルクティーというように、さまざまなメッセージとフレーバーの紅茶がズラリ。ギフトの箱に入れてメッセージを伝えれば、ちょっと小粋かもしれない。
「遠方から、この紅茶を求めてまとめ買いしていく方も多いですね。根強いファンの方も結構、いらっしゃいます」
遊び心だけでなく、個性あふれる美味さもその特徴。店オリジナルの「サクラセレクト」は独特の香りがたまらなく、焼き菓子にぴったり。
ここで冨川さんが、とっておきの裏技を教えてくれた。
「フィナンシェとかマドレーヌとかの焼き菓子を、オーブントースターでほんのり焦げ目がつくまで焼き戻すと、焼き立ての味になるんです。焼き立てのお菓子って、想像以上に美味しいですよ。全く違ったものになるんです」
紅茶と共に、焼き戻したフィナンシェをいただいた。カリッと焼けた外側の食感に、中の生地はしっとりフカフカ、バターの風味がジワーッと広がる、まさに想像を超えた美味しさに唸るしかない。バターをしっかり使ってあるからこその、成せる技だという。これはオススメとしか、言いようがない。
お菓子は何か、ワクワクする夢を運んでくれる。文化の香り漂う異空間で、心置きなく、相手ばかりか自分をも感動させるお菓子と紅茶を選ぶ。まさか、地元でそんな夢が叶うとは! 普段着でもちょっとおしゃれしてでも、ラトリエサクラの扉を開けよう。