今や、幅広いシーンで活躍中のワーキングウエア。そんなお宝が破格で手に入る便利ショップが、横田基地前、R16沿いにある。"俺流スタイル"を極めるだけじゃなく、女性にもなかなか楽しい、意外な穴場発見だ。
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さまざまなデザイン、サイズの作業着が並ぶ。豊富な品揃えが自慢。
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オリジナルユニフォーム作成も得意分野。一から親身になって相談に応じてくれる。
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バラエティ豊富な5本指靴下。血行を良くし、冷えも改善できると好評だ。
店長からの一言
冨田勝也さん
「安くて、何でも相談に乗ってもらえる重宝な店だ、あの店がないと困るよ」と、地域の方々に愛される店を目指しています。基本はいいものをより安く提供すること、そのために日々勉強中です。ベースは作業服ですが、いろいろ楽しめるお店です。主婦の方もどうかお気軽に、お店を覗いてみませんか。
基本情報
店名 | 冨田屋 |
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住所 | 福生市熊川1296-1 |
電話 | 042-551-2711 |
営業時間 |
8:00~20:00 |
定休日 | なし |
駐車場 | 6台 |
カード使用 | 可 |
URL |
ストーリー
作業着再発見~アクティブワークやアウトドアに
取扱い商品のほとんどは「仕事着」だ。建設現場や工務店での作業服、レストランやパチンコ店などのサービスウエア、白衣に介護服、そして事務服と、仕事をするために絶対欠かせない<身支度>が、スーツ系以外全て揃う。
これらワーキングウエアは、機能性・安全性・耐久性・快適性に冨んだスグレモノ。2005年のワーキングウエア事情は、ここにファッションセンスが加わり、アウトドアやガーデニング、ウォーキングなど日常の生活シーンでも、幅広い活躍が期待できる存在になりつつある。
店内に処狭しと並ぶ商品に分け入れば、ツナギやスニーカータイプの安全靴は普段着でも十分OKだし、犬の散歩用の手袋、アウトドア用の帽子、ガーデニング用の長靴など、意外な掘り出し物を発見。しかも、うれしいことに超破格なのだ。
おススメは最近、健康とファッション性で人気上昇中の「5本指靴下」。「こんなに安くていいのぉ!?」と思わず目を疑った。
モットーは、地域のオンリー1と提案型セールス
冨田屋のもうひとつの顔が、旗やのぼり、名入りタオルなどの販促商品や、イベントや団体用のオリジナルユニフォームなどの製造販売だ。これらはカタログから選択する形になるが、冨田社長は、「とにかく、お店に来て相談を投げかけてほしいのです。『できるかしら?』と言ってもらえれば、対応できるショップでありたい」と強く呼びかける。何より「地域の方に愛され、地域に密着した企業でありたい」という、アツい思いがあるからだ。
今や「種類豊冨でいい景品だった」と定評も得、商店街や町内会など地域のパートナーとして、地域活動に貢献している。「『あの店は何でも親身に応援してくれるよ』と言われたいですね、モットーは、地域のオンリー1と提案型セールスですから」と冨田社長の笑顔があたたかい。
作業服では横田基地の前に位置するため、大きなサイズは5L、6Lまで揃うという、幅広いサイズが特徴。オリジナルTシャツも好評だ。
ニッポン庶民仕事着事情 ~かつて、庶民の仕事着は半纏(はんてん)だった
愛知・瀬戸から、福生へ
冨田屋のルーツは、ものづくりの土地・尾張にある。しかも瀬戸焼で全国に名高い、愛知県瀬戸市だ。
明治45年生まれの冨田社長の祖父は、この土地で半纏の製造・販売業を営んでいた。日本における庶民の伝統的労働着といえば、半纏だった。全国各地に出張所を設け、長期に滞在し、半纏を販売していたという。
「どうも材木屋さんに目をつけ、材木屋さんが多いところをいろいろ探したらしいよ。それで昭島にやってきた。当時、多摩川にいかだを組んで材木を運んでいたというから、昭島に材木関係の何かがあったんだろうね。詳しいことはわからないけれど」と冨田社長。
昭和34年、冨田社長の父の代の時、冨田屋は瀬戸市を引き払い、昭島に移る。世は高度経済成長に突入、もはや半纏製造は一時代昔の話。建設現場や職人仕事の労働着といえば、作業着が当たり前。当然、これらが冨田屋が扱う商品の主力となっていったのだ。
半纏と法被(はっぴ)は、どう違う
半纏は江戸の昔、庶民の仕事着として生まれた。「上方の法被、江戸の半纏」というから、法被は半纏より早く生まれた。もともと武家社会で生まれた法被は、半纏とは別物という。
半纏は襟を折らない、法被は襟を返すという点で区別されるのだが、この<襟を折る、返す>というのは羽織と同じで、江戸時代、庶民は羽織を着ることを許されなかったのだ。 綿入れ半纏、ねんねこ半纏など種類はいろいろあれど、何と言っても代表格は藍染めの印半纏。組や集団で同じデザインのものを身にまとうことによって、実用性だけでなく、晴れやかさや誇りといった精神性を強く持つわけで、この「心意気」があればこそ、江戸町火消しの印半纏などの印半纏が、職人仕事のユニフォームとして普及していったのだ。
形は変われど、仕事着に込められた「心意気」は健在だ。ニッカボッカのふくらみひとつ気を抜かない、"俺流スタイル"を追及する職人さんに、創業以来変わらず、今日も冨田屋は、妥協なき選択を提供している。