家族連れにも人気、30年愛されてきた福生のタイ料理
タイレストラン ジーンズ
Thai Restaurant JEANS
「タイ料理の味」に自信があります
- 住所
- 福生市福生876 1F
- TEL
- 042-507-0528
歓楽街の一角にある、
明るく家庭的なレストラン。
福生の夜の胃袋を掴んで30年、
多くのファンを持つタイレストランが、
夜の街を支える双肩、ラーメン「鶏豚」とコラボ。
より幅広く、伝統の味を知ってほしいと始動した。
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鶏肉がゴロゴロ入った、濃厚な味わいの「グリーンカレー」。ココナツミルクの甘味と容赦ない辛味が渾然一体、タイ米が止まらない美味しさ
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明るい雰囲気の店内。家族連れでも楽しめる、肩の凝らない居心地の良い空間だ
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「エビの春雨蒸し」はエビの出汁をたっぷり吸ったぷりぷりの春雨に、半熟の卵の黄身を溶かし混ぜていただく。春雨を最高の食し方でいただくことができる
店長からの一言
田艶紅(テン イェン ホン)さん
福生に来て、一口食べて惚れ込んだタイ料理です。本業は「姫」というクラブを経営していますが、4年前にオーナーとしてJeansを引き継ぎました。料理長は元々の店から31年、タイ料理を作ってきたベテランです。本物のタイ料理の美味しさをぜひ、味わってほしいと思っています。鶏豚さんとのコラボが実現し、鶏豚のラーメンも食べることができます。どうぞ、お気軽にお越しください。(写真は左から ウンウア キムテット料理長、田艶紅さん、崔勇根さん、田艶南さん)
基本情報
店名 | Thai Restaurant JEANS |
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住所 | 福生市福生876 1F |
電話 | 042-507-0528 |
営業時間 |
17:00~5:00 |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | 近隣のコインパーキング利用 |
カード使用 | 可 |
URL |
ストーリー
名物メニュー多数、日本人好みのタイ料理
クラブやバーが軒を連ねる一角、一見の客として、扉を開く難易度は相当に高い。しかし扉の向こうには拍子抜けするほど明るくて清潔で、アットホームな雰囲気を感じる店内が広がっていた。オーナーの田さんや、ホール担当の田さんの妹、艶南(イェン ヤン)さんが明るい笑顔で迎えてくれる。歓楽街にある店なのに、照明は明るく、花模様のテーブルクロスがあたたかな印象を醸す。
田さんのイチオシが、「スペアリブ唐揚げ」。一口大の骨付き豚肉がからりと揚げられ、あつあつを手づかみで頬張る。驚くほどジューシーで柔らかな豚肉に、甘くしょっぱいタイ醤油独特のエスニックな味が絡み合い、一気に魅了される。
続いてのおすすめが、「エビのガーリック揚げ」。串に刺されたエビがタワーのように盛られた、迫力ある一皿。カリカリサクサクの衣の食感と、ニンニクの風味がストレートにガツンとくる、パンチのある揚げ物だ。
料理長のウンウア キムテットさんは、JEANS立ち上げから31年もの間、福生で多くの人にタイ料理の美味しさを伝え続けている人物だ。生まれは、バンコクの南の地域。自分の故郷の味なのかと聞いてみると、頭を振った。
「タイの南の地域は、辛い味が多い。うちの料理はタイの南から北まで、いろんな地域の味をミックスした味。それも、日本人や外国人向けにアレンジしたものですね」
調味料は全てタイのもの。醤油はじめ、日本の調味料は一切使わない。
田さんは自身の店「ラウンジ姫」で、出前でJEANSのタイ料理を食べ、その味にぞっこんとなった。
「はじめて食べて、びっくりしました。今まで食べたことがない味。すごくやわらかな味わいで、お店にはいろいろな国の子がいたけど、みんなが美味しいと言って食べていました」
4年前にJEANSが店を畳むと聞き、田さんは「この味を無くしてしまうのはもったいない」と店の名前とスタッフを、オーナーとして引き継ぐことにした。
おかげで、夜の福生の胃袋を掴んできたタイ料理を、夕方17時の時間帯から、明るい雰囲気のレストランで、ゆったりと食べることができるようになったというわけだ。これはまさに、とんでもない幸せとしか言いようがない。
ラーメンの名店「鶏豚」とコラボ、一緒に手を携えて
実は田さんが福生に来てまずハマったのが、鶏豚のラーメンだったと言う。長い間、客として通っていた田さんが、店主の崔勇根さんと一緒に何かしようという流れになったのは、コロナによる休業期間のことだった。JEANSでは2020年3月、田さんの友人のつてで上海の工業団地にある、100店舗ほど出店するフードコートに、JEANZのレシピと調味料を渡し、フランチャイズのような形で出店し、好評を博した。この経緯を聞いた崔さんは、自分も外に向けて何かをしていきたいということで、二人は一緒に動くこととなった。
まずJEANZとしてフランチャイズ化を目指し、商法登録など必要なものを整備、2022年8月から妹の艶南さんが鶏豚で修行を始め、10月から、鶏豚のラーメンや一品料理がJEANの正式メニューに加わった。
ちょうど店に来ていた崔さんが作ってくれたのは、「塩チャーシューラーメン」。とろりと濃厚で、ポタージュに近い濃度を持つ塩味のスープは、驚くほど深みのある味わいだ。薄く切られた上品な装いのチャーシューは、トロトロの柔らかさ。箸で持ち上げると、するりと崩れ落ちるほど。脂が多い部位なのにしつこさ、重さは皆無で、脂身苦手女子でもぺろりと行ける。ツルっとした中太麺がスープによく絡んで喉越し抜群、スルスルと止まらない。名店だとは聞いていたが深夜営業ゆえ、訪問は無理だと思っていた味が、期せずして食せるとは! 名店の名に偽り無しを、心から実感できた。
辛口の「龍火麺」はドロリとした濃度を持つ真っ赤なスープに、ちょっと太めの麺が合わされた一品。辛さよりまず感じるのは旨味だ。しかし、後から辛さはキッチリやってくる。辛いもの好きにはたまらない、ヤミツキ系麺だ。
これら鶏豚のラーメンが塩ラーメン4種、豚骨ラーメンが味噌と醤油で6種、醤油ラーメン5種も、JEANSで食すことができるのだ。これは、まさかのハプニング・コラボではないか。
タイ料理を全うするか、名物ラーメンまで欲張るか、垂涎ものの悩みがここにある。
多くの方に、本物のタイ料理を届けたい
多種多彩な豊富なメニューで、タイを食べ尽くす
JEANSで特筆すべきは、そのメニューの多彩さだ。メニュー表にはタイの料理名ではなく日本語で書かれているので、タイ料理初心者にも安心の心配り。平日はハーフサイズも用意されているので、おひとり様でも3種ほど行けるかも。大人数なら少しずつ、いろんな料理が楽しめる。
ど定番の「グリーンカレー」は鶏肉が惜しげも無くゴロゴロ入り、弾力があってやわらかい。ナスはトロトロ、タケノコの食感もいいアクセント。濃厚かつ容赦ない辛さを感じるが、ココナツミルクの甘味が、全体としてまろやかな味わいに仕上げている。
「カニのカレー炒め」は大ぶりのワタリガニがどっさり、ピリッと辛く濃厚でカニの出汁のコクと、タイの味噌風味の調味料が渾然一体と溶け合った初めての味。インド系でも、グリーンカレーでもレッドカレーでもない、唯一無二の味に震えるほど感動してしまう。「エビの春雨蒸し」はエビの出汁をこれでもかと吸った春雨が、胡椒の風味と共にあと引く美味さ。
タイサラダ各種にさつま揚げ、「生エビの魚醤ソースかけ」「ティラピオ魚の唐揚げ」など、通常のタイ料理店にはなかなかないメニューの他に、トムヤムクン、ガパオ、パッタイとお馴染みタイメニューも、キムテット料理長のこの道31年のマジックで、JEANSでしか食べられない絶品メニューとなっている。
福生で長年愛された名店の味を、多くの地域に届けたい
田さんは20年前に中国から結婚のため来日、福島県郡山市で暮らしていたが、東日本大震災を機に、福生に住む知人のつてを辿って上京。今は赤線の一角で、「ラウンジ姫」を経営している。
「JEANSは31年、鶏豚は25年、福生の皆さまに長く愛されてきた本物の味です。JEANSを引き継いだのは私が味に惚れたことも大きいですが、この美味しさをもっと多くの人に知ってほしいという思いからです。ですので株式会社にして、社員は在留カードを持っている人だけを雇っています。料理長も妹も、もちろん、私もそうです」
こうして、夜の歓楽街に生まれ、育まれた、福生の夜の胃袋を支えてきた味が、私たちのもとにやってきてくれた。この雰囲気なら、子ども連れでもタイ料理を楽しむことができるし、むしろ子どもたちこそ、鶏豚のラーメンにぞっこんになるのではないか。おかげで、大人はお酒と食をゆっくり楽しむことができるというわけだ。
店に貼ってあるポスターはシェフの絵をトレードマークに、料理長の写真を入れ込んだ、フランチャイズの販促用。今後、こうして鶏豚と一緒に、福生の外へ打って出ようと思っている。
「本物の味だからこそ、多くの方に届けていきたいと思っています。そのためのフランチャイズ化です。まずは、早い時間帯でしたら空いていますし、ご家族連れでもお気軽に、JEANSに食べに来ていただきたいと思っています」
今までちょっと入りにくかった福生の名店が、私たちの近くにやってきてくれたことを、心から喜びたい。