だしと素材の芸術、至福の釜飯

センサイチュウボウ マキノ

鮮菜厨房まきの

「釜飯」に自信があります

住所
福生市牛浜35‐2
TEL
042‐553‐2515

一口頬張り、叫びが漏れた。お米に宿るは究められただしと、ため息ものの香気。湯気と共に立ち昇るは、素材一つ一つの旨味。これほど、やさしい味わいの釜飯があったとは!都内からも足を運ぶ隠れた名店、ここにあり。

(店名)

まきのセット(2480円(税込))

  • 端正な檜のカウンター

    まきのセットに付く、お刺身。マグロの赤身は口中で溶け、白身はプリっプリ、そして海老はまったりと、鮮度抜群だけでなく、それぞれの旨味がくっきり味わえるよう、一番いい状態で供される

  • 端正な檜のカウンター

    同じく、まきのセットの海老フライとサラダ。洋食で修業した腕が光る、フライもの。衣はサクサク、肉厚の海老はとてもジューシー。自家製タルタルソースが絶品で、これでサンドイッチにしたいと心から思う

  • 端正な檜のカウンター

    五目釜飯。鶏そぼろ、海老、ホタテ、筍、ゴボウ、シイタケ、ニンジンとそれぞれの素材の個性が、見事なまでに生かされた逸品。お米の炊き具合もダシのしみ具合も絶妙。お焦げに悶絶

店長からの一言

店主 牧野武司さん

牧野武司さん

お客さまから、帰り際に「美味しかったよ」と言われるよう、精進を続けています。毎日が真剣勝負、妥協は一切いたしません。商品に表れる価値観をお客さまにみていただき、わかっていただけるよう努力を重ねております。納得してもらえるだろうと自分で思うものをお出ししていますので、どうか、お気軽にご来店ください。

基本情報

店名 鮮菜厨房まきの
住所 福生市牛浜35‐2
電話 042‐553‐2515
営業時間

11:30~14:30

18:00~21:00

定休日 月曜
火・水・木曜夜(夜7~8名様位からのご宴会等はお受けしています)
駐車場 9台
カード使用 不可
URL

ストーリー

驚きの商品構成、破格のサービス

メニューを見て、目を疑った。看板の釜飯、「五目」も「海老」も「あさり」も小鉢、茶碗蒸し、香の物、味噌汁、デザートのセットで、945円! 海老フライなどのお膳も小鉢、香の物、味噌汁、デザートのセットで、1,180円! 常連の"奥様方"に一番人気という「味菜膳」(980円)たるやご飯、魚の煮つけ、茶碗蒸し、カニクリームコロッケと海老フライ、小鉢、味噌汁、香の物、そしてデザートまでつく破格のサービス。驚愕だ。感動だ。もはや一目瞭然、貫かれているのは、店主のお客への"愛"だ。
2018年2月、福生に店を構えて今年で15年目。川崎、恵比寿と3つの店舗を経た店主の牧野さんは、「商品の価値観を見てほしい」と語る。素材を吟味し、価格はできるだけ低く、店の雰囲気を大事に、サービスと接客を大切に――、どれも欠けてはいけないと、これが、料理人35年の信条だった。
そして今、「食の安全」と「お金を大事に使いたい時代からこそ」、良心的な商品構成を心がける。もちろん"安かろう"ではなく、提供するのは素材にこだわり、手をかけ、真心を込めた料理だ。でも、気負いは一切ない。「こだわり? そんな、大げさじゃないんだよ」と、牧野さんの素朴で飾り気のない笑顔にほっと心が和んでいく。

料理に光る、だしの見事さ

釜飯でこれほど感動するとは、正直、思ったこともなかった。口に含んだ瞬間、「え? 何、これ」と叫びが漏れ、箸が止まらない。へらでお焦げをこそぎ取り、最後の一粒まであっという間に終了。やさしい味わいの釜飯だ。タケノコ、ゴボウ、鶏そぼろ、海老など素材一つ一つの味が、口に含むたびふわっと広がり、上品なダシの旨味と深みをしっかり感じる。あっ、もっとゆっくり味わうべきだよと気づくも遅し。一合入っているお釜は、すっからかん。「もう一度、食べたいよ~、すぐにでも」と心から思う。
ダシがとにかく素晴らしい。牧野さんが「だしには気を使うよ。かつお節は血合いの入って無いもの、昆布は利尻系。だしは濁さないの」と言うように、繊細で美しい上品なだし。強くはなくやさしいけれど、しっかりと料理の骨格を支える確かさ。きっと、これが究極のだしなのだ。目を閉じて、滋味をしっかり心に留めておきたいと思うほど。
最も単価が高い、牧野さんイチオシの「まきのセット」は、何と2415円! 五目釜飯、刺身盛合わせ、海老フライ(2本!)、茶碗蒸し、香の物、味噌汁、デザートと、まるで旅館の夕食のような豪華さ。海老フライは肉厚で衣はサクサク、自家製タルタルソースはさっぱりと後引く旨さ。一品一品に手を抜かない、料理人の矜持にしびれるばかり。しかも、破格の構成。いろいろなご馳走に心が踊り、一口食べては感謝と感激でウルウルだ。
豚の角煮(630円)、小アジのマリネ(630円)、串カツ(525円)、まぐろぬた(525円)等々、一品料理も充実、しかもこの値段。酒肴で一杯やった後に釜飯で〆るという、至福の贅沢も可能なのだ。

商品に表れる"価値観"を、見てほしい

川崎、恵比寿、そして福生へ

海鮮ちらし膳(1575円)。カニクリームコロッケもサクサク、クリーミーで非常に美味。茶碗蒸しは、心ゆくまで"だし"の旨味を堪能できる。絶品刺身の丼にただただ、脱帽

海鮮ちらし膳(1575円)。カニクリームコロッケもサクサク、クリーミーで非常に美味。茶碗蒸しは、心ゆくまで"だし"の旨味を堪能できる。絶品刺身の丼にただただ、脱帽

「料理人としては、遅いスタートだったよ」と牧野さんは、「そう、そう」と笑う。川崎の青果店を営む伯父の手伝いで、築地に通った日々。「鮮魚を見る目は肥えた」という青年は、レストランを必ず開こうと夢をもつ。食べることも、作ることも好きだったから。24歳で洋食店に入り料理人のスタートを切った後は、「レパートリーを広げたい」という好奇心のまま、いくつもの店で働いた。「苦労とは思わなかったね。楽しかったよ」と牧野さん。まさに、天職だったのだ。
夢を叶えたのは28歳。結婚と同時に、川崎で和食店「釜飯マキノ」を開く。この時からずっと、奥さんと一緒の二人三脚の日々。でもなぜ、釜飯屋だったのか。「炊き込みご飯が好きで、お米が日本人には一番合うと思ったから」と言うが、最初から柱が決まったというのがスゴイ。洋食屋で修業したというのに。
開店は昭和51年、店は繁盛し行列ができ、お客の要望で釜飯のデリバリーを始め、これがまた人気となった。「お茶碗ひとつから、お味噌汁までセットで運ぶの。奥さんたち、ラクでいいんだよ」とお茶目に笑うが、バブル前の時期に何と先駆的なことだろう。
知り合いの紹介で恵比寿に移り、住宅街から一転、都心のビル街へ。サラリーマン主体の昼はランチ、夜はお酒となった店でも、釜飯という柱は崩さなかった。そして奥さんの事情で実家である福生へ戻ることになり、現店舗を構えたのだ。

口コミだけで板橋からも、新宿からも

常連の主婦たちに一番人気の「味菜膳」が、コレ。ブリの照り煮は脂が乗っ、ふっくら、しっとり。小鉢のふろ吹き大根といい、上品な味つけにしばし悶絶。。カニクリームコロッケと海老フライも味わえる、とんでもなく欲張りなご膳だ

常連の主婦たちに一番人気の「味菜膳」が、コレ。ブリの照り煮は脂が乗っ、ふっくら、しっとり。小鉢のふろ吹き大根といい、上品な味つけにしばし悶絶。。カニクリームコロッケと海老フライも味わえる、とんでもなく欲張りなご膳だ

お客の大半は女性、しかも年配の主婦たち。味にひどく敏感な層だ。牧野さんは料理人として「商品に表れる、価値観」に一貫してこだわってきた。妥協は一切しない。「『この材料がないから、こっちで間に合わそう』は絶対にしないですよ」と。「自分でも『これだけあったら、安いよな』、『これなら、お客さんも納得してくれるよな』というのを」出す。
不況にあえぐ時代だからこそ、価値観がモノを言うと牧野さんは確信する。「安心・安全なものしか提供しないし、値段だけじゃ無く、いいモノを」と心がけるのも、帰り際にお客の「美味しかったよ」という笑顔を見たいから。それは24歳で、この道に入った時から変わらない。
主婦たちからは「手が込んでいて、とても真心がこもった料理」と絶賛され、リピーター=常連は数知れず。開店時にチラシを撒いたものの、口コミで客足の絶えない店となった。有名ブロガーのブログで称賛され、新宿や板橋、練馬など都心から福生までやってくる。
でも、それもこれもすべて納得だ。牧野さんご夫妻が心をこめて提供する料理を、一度食べたなら、きっとリピーターになるはずだから。かく言う私も、次はいつ行くか、店を出てからずっと思案中だ。

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