ケーキ屋だからこそ、夢を売りたい
ミノン・ブランドに新たな血肉を

子供達を裏切らないような仕事を
ケーキ屋さんは、"子供達のなりたい職業"に必ずランクインする憧れの仕事だ。ゆえに、「きれいだな~、ステキだな~」と、お客様に夢を売るのも大事な任務。伊藤さんは、子供達の期待を裏切らない店でありたいと語る。
実際の仕事は、華やかさとは対照的だ。毎朝、6時には店に入る。掃除から始まり、生クリームを立て、イチゴなどフルーツを刻み、カスタードを炊いてと開店まで慌しく過ぎる。午後は、仕込みだ。スポンジを焼き、焼き菓子を作る。スポンジは一日寝かしたほうが、しっとり感が増すという。そして翌日、仕上げるのだ。閉店後は片付けとデコレーションの準備で、店を出るのは12時を回るという。
ショーウインドーは、そんな苦労を微塵も見せず、宝石箱のように美しい。常時、生ケーキ17種、焼き菓子が10~12種ほどが店頭に並ぶ。
イチゴのショートケーキ、チョコレートケーキ、チーズケーキが不動の人気トップ3。数種類の濃厚なチーズが楽しめる、ずしっと重量感のあるチーズケーキや「一口フロマージュ」は、ワインでもいけそうな大人の味。老若男女問わず、誰もがここではわくわくする。こんな店が隠れ家のように、住宅街に佇むのは街の自慢に違いない

お客様の喜ぶ顔が見たいという思いが作り上げた、店主の渾身作。誕生日やお祝いに新旋風かも
※提供するアニメ等は、お客様の要望にお答えするためものであり、製作者様の権利等を侵害するためのものではありません。
※提供するアニメ等は、お客様の要望にお答えするためものであり、製作者様の権利等を侵害するためのものではありません。










息子である限り、伊藤さんにとって銀座通りにある「ミノン」の存在は切っても切り離せない。昭和47年、伊藤さんの父が裸一貫で創業した洋菓子店「ミノン」は、確固としたミノン・ブランドを誇る名店だ。昭和40~50年代の福生には、横田基地で修行した職人が店を出し、10店舗ほどケーキ屋があったというが、今はミノンだけ。それほどの信頼を勝ち得た店なのだ。
伊藤さんは、朝早くから働く父の姿を見て育った。華やかに見えながら、ケーキ職人の仕事は朝早くから夜遅くまでの重労働。大学時代、家業を継ぐことは考えなかったものの、やがてこの世界へ導かれる。都内のケーキ店で修行を積み、実家に戻る。両親の作ってきたベストセラー商品をはじめ、仕事を直に学んだ後、独立した。
オープンは、平成19年11月。選んだ場所は、加美平。「加美平には今までケーキ屋がなかった。駅から遠くへんぴですが、若い住人が多い」という狙い通り、加美ミノンのお客様は両親の店と対照的に、若い客が多い。「父の商品をそのまま出しても、より大きな喜びはない」と、敢えて本店とは違う商品構成にした。伊藤さんは父が作り上げた伝統を尊重しつつ、自分なりの独自路線を追及する。それが、新しい歴史を築くということなのだ。