福生・Fの店は「お客様目線で考える」お店。お買い物や、お食事、暮らしを楽しくするハナマルブランドです。
このHPはプロのライターが取材して各店のこだわりを紹介します。
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創業100余年、本物のスーツに出会える店
ナカノヨウフクテン

ナカノ洋服店

「イージーオーダー・スーツ」に自信があります
住所
福生市本町117
TEL
042-553-0308

上質なスーツのために ~技術こそ、その命

Apparel Arts(衣装芸術)の存在理由

昭和初期の匂い漂うパンフレット。「私共の絶ゆるなき努力、而して多年、信用と新しい研究とサービスはお得意様にご満足を戴いております」と初代のメッセージも。

ナカノ洋服店の引出しには今でも、初代が使用した広告パンフレットがしまってある。時は戦前、1930年代のもの。神田にあった大手生地メーカーが作ったその冊子、タイトルは「Apparel Arts(衣装芸術)」。曰く、「ひとは衣服によって快活にも憂鬱にも、そして鈍重にも鋭敏にも見えます。(中略)その人の精神・肉体・服装が三位一体となってそこに優秀な服装美が発見されなければなりません。ここにApparel Arts(衣装芸術)の存在理由があるのでありませう」。“たかが、洋服“では決してない。そこには表面的な流行ではなく、確固とした哲学があった。

これが創業者・常吉さんが洋服職人として世に立った時代の姿だった。弘一さんは子ども心に、大きな裁断台に一心不乱に向かう祖父の姿を覚えている。店の2階には住み込みの弟子が6~7人、祖父のもとで修行をしていたことも。

時代を呼吸し、本物の良さを提供

弘一さんの父、末夫さんは既製品を提供する方向に店を転換、洋服の大衆化と相まって時流に乗り、在庫を一点も残さず、新年を迎えることもあったほどの盛況だった。

3代目・弘一さんは既製品オンリーではなくイージーオーダーを採用、常に時代の空気を呼吸し、店は変化してきた。ただし、初代から一貫して変わらないものがある。それが品質だ。今でも安いスーツは決して、店頭には並ばない。既製品のスーツはおおよそ、10万円以上のものばかり。オーダーで培われた眼と思想があるからこそ、生地にこだわり、縫製のしっかりした製品のみを取り扱ってきた。もちろん、イージーオーダーも同様だ。

顧客層は30代以上の世代だが、「若いうちから本物を知ってほしい」と、洋品やカジュアルな衣類にも力を入れている。「やはり男はダンディたるべき。スーツで男を下げないで」と弘一さんが願うのは、<Apparel Arts>の哲学そのものだった。

格調高いスーツが並ぶ。
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