お店訪問
手作り、無添加、昔ながらの和菓子

昔ながらの、しっかりした生地の手焼きのどら焼き。「栗どら」は190円、「バタどら」「どら焼き」は162円。
庶民に愛されるロングセラーたち
伊勢屋の基本は、自家製・手作り。七夕名物「酒まんじゅう」は、酒種を作るところから作業が始まる。ドラ焼きは小麦粉、卵、ミルク、蜂蜜、砂糖、重曹と吟味された素材の生地を、手で焼く。「チョコ」「バター」というオリジナルは、洋菓子店での修行経験がある2代目の、「子どもに和菓子を好きになってほしい」という思いから生まれた一品だ。
「三色弁当」はいなり、のり巻き、赤飯と、伊勢屋自慢の味が一度に3種類味わえるとあって、根強いファンが多いロングセラー。幼稚園から小学校、老人クラブまで、行事弁当としても人気絶大だ。1日平均300個は出るといういなりは、しょうゆ、水、砂糖という昔から変わらぬシンプルな味つけ。一晩たれにつけておくのが、味をしみこますポイントという。しっかりと味がしみこんだ油揚げの、何と美味なること!
伊勢屋のショーケースには、昔から人々を癒し続けてきた、郷愁を誘う「食」の風景がぎっしりつまっていた。

創業時から使っている道具たち。










伊勢屋の朝は早い。赤飯を蒸かし、お米を炊き、団子やまんじゅうの生地をこね・・、これが昭和30年の創業以来、変わることのない伊勢屋の朝の光景だ。早朝6時には、いい匂いの湯気が銀座通りに立ち込め、こうして商品ひとつひとつが店の奥にある工場で手作りされる。ここに長年に渡り「間違いのない味」と、お客から支持されている理由がある。
「ウチの団子はふっくら、やわらかめが特徴です」と2代目・幡垣正生さん。40種以上あるという商品、「素材はすべて、最高のものを使う」のが信条という。自慢の団子をいただく。吟味された小豆を使った自家製餡は、さらりとしたやさしい味わい。みたらしのタレもまた絶品。このタレ、「材料はシンプルにしょうゆ、水、砂糖だけ。もちろん無添加」で、創業時から変わらない「伊勢屋の味」のひとつという。
添加物満載の現代食品事情にあって、昭和30年代と全く変わらない「おやつ」を食せるなんて、本当に幸せだと思う。